第2章 解答¶
2.1.1¶
であるとき、
で演算を定義すると、Gは群でないことを証明せよ。
2.1.2¶
に対し、
と演算を定義する。この演算より、
が群にならないことを証明せよ。
Answer¶
解き方は1.1.1とほぼ同じである。単位元との演算と逆元との演算から矛盾を見つけ出す。
まずは単位元を決定するために、単位元をeとすると

どんなaに対しても上記の式が成り立つためには、
となる。ここでaの逆元をcとすると

ここで
とすると、 その逆元dが存在しない、つまり、
であるから、この演算より、
は群にならない。
2.3.1¶
を群、
を空でない部分集合とするとき、
が部分群であるための
必要十分条件は、任意の
に対して
であることを証明せよ。
Answer¶
まずは、部分群の復習。
.
なら
.
なら
.まずは、
が部分群
任意の
に対して
を証明する。’‘
ならばHが部分群であるから、
そして、
となり、上記は証明された。
そして、
が部分群
任意の
に対して
を証明する。’‘ここで、 命題2.3.2 を使う。
とすると、
となる。
とすると、
となることから、
となる。
を証明したので、
とすると、
となる。
とすると、
となる。よって、上記の命題は証明された。
以上より、題意は示された。
2.3.3¶
とする。このとき、
をユニタリ群という。
は
のすべての成分の複素共役をとった行列である。
が部分群であることを証明せよ。
2.3.4¶
、BをGの元で下三角行列であるもの全体の集合とする。
- BはGの部分群であることを証明せよ。
- Bは可換群か?
Answer¶
(1)の解答。
とする。 A,Cのij成分を
とすると、A,Cが下三角行列であることから、
となる。
ここで
を証明するために、ACのij成分を考えると
となる。この行列の(i<j)の成分について考えると、
のとき,
とる。
のとき,
となる。
のとき,
となる。
以上より、
となり、ABは下三角行列であり,
となる。
また、単位行列は
となり、Bは単位元をもつ。
最後に、
を考えると
とする。
のようにij成分を定義する。i<jを考えると
のとき,
となる。
のとき,
となる。
最後に、
のとき,
とすると
が下三角行列であることに反する。よって、
となる。よって
も下三角行列をとなる。
以上より、
となり、部分群となる。
(2)の解答。
2.3.5¶
を乗法により群とみなす。このとき、正の実数の集合
は
の部分群であることを証明せよ。
Answer¶
とすると、
となる。
であり
となるようなbを考えると、
となる。以上より、
が
の部分群であることが証明された。
2.3.6¶
を加法により群とみなす。このとき、正の実数の集合
は
の部分群でないことを証明せよ。
Answer¶
の加法により定義された群の単位元は0となる。
を考えると、その逆元は
となり、
は
の部分群でないことが証明された。
2.3.7¶
を通常の乗法により群とみなす。このとき、正の整数nを固定し、
集合とおく。
が
の位数nの巡回部分群であることを証明せよ。
Answer¶
を考えると、
は
となり、
となる。
も同様の議論により、
となる。 ここで
となることと上の議論より、 Hは生成元wで生成される位数nの
の巡回部分群となる。
2.3.8¶
が巡回群ではないことを証明せよ。
が加法に関して巡回群ではないことを証明せよ。
が加法に関して巡回群ではないことを証明せよ。
が乗法に関して巡回群ではないことを証明せよ。
が加法に関して巡回群ではないことを証明せよ。
Answer¶
(1)
を考える。
となるnは存在しないため、
は巡回群ではない。
(2)
を考える。
と自然数nが存在しないため、
は加法に関して巡回群ではない。
(3) (2)と同様の議論。
(4)
を考える。
となる 自然数nが存在しないため、
は乗法に関して巡回群ではない。
(5)
を考えると
となる自然数nが存在しないため、
が加法に関して巡回群ではない.
2.4.1¶
- 36と-48の最大公約数と最小公倍数を求めよ。
- 35と24は互いに素か?
2.4.6¶
Gを群、
を位数
の元とする。 nを位数とするとき、
の位数を求めよ。
2.4.10¶
Gを可換群とする。
の位数が有限なら、abの位数も有限であることを証明せよ。- HをGの有限位数の元全体の集合とするとき、HがGの部分群であることを証明せよ。
Answer¶
(1) a,bのそれぞれの位数をn,mとすると、
となることから、abの位数も有限である。
(2) Hは有限位数の元全体の集合であることから、
とすると
となる正の整数nが存在する。このときhの逆元は
となり、
となる。
より、
となる。最後に、 (1)より、
のとき、
となる。以上より、HはGの部分群である。
2.5.1¶
G,Hをそれぞれ元の個数がm,nの巡回群で、x,yをそれぞれの生成元とする。このとき、次の問いに答えよ。
- 「
であるようなすべての
に対し、
」という性質が成り立つためにm,nが満たさなければならない必要十分条件を求めよ。 - 1. の性質を満たすm,nに対しては、すべての
に対して、
となるような準同型写像
が存在することを証明せよ。
Answer¶
題意より
となる整数l,kが存在する。yについて考えると、
を満たすとすると、 lmはnの倍数で割り切れる必要がある。よって
となる整数iが存在する。逆は省略。
2.5.2¶
Gを可換群とする。
とするとき、
に対して
を対応させる写像
は準同型写像になることを証明せよ。なお、この問題では、
を定義するときに、gが群Gの元であるということ以外の乗法を使っていないので、写像
がwell-definedであるかどうかは問題にならない。
Answer¶
とすると、
となり
は準同型となる。
2.5.3¶
が群の準同型、
が有限位数の元なら、
の位数はgの約数であることを証明せよ。- 1.で
が同型なら、
の位数はgの位数と等しいことを証明せよ。
Answer¶
1.
の位数をnとすると、
となる。ここでの1はGの単位元とする。
が群の準同型写像であるから
となる。
とすると、n<mとすると
に反するので、
を考える。
とすると、
より、l=0となる。よって、 mはnの約数となる。
2. 1.より、mはnの約数になり、nはmの約数になる。よって、
となる。
2.5.4¶
と
は同型でないことを証明せよ。
Answer¶
同型でないことを証明するために和に関する演算表を作成する。


ここで、
とすると
表より、
となり、
が準同型写像とならないことがわかった。どのように対応させても、同様の矛盾が生じるため、
と
は同型でない

となる。

とするとき、
であることを証明せよ。
であるとき、cを他の元で表せ。
の元


において、次を計算せよ。

において、次を計算せよ。


は
行列である。
とし、
をシンプレティック群という。
とすると、
が部分群であることを証明せよ。
とすると
となる。
であるから
であるから、
となる。
であるから、
となる。
とすると
であるから
であるから、
となる。
であるから、
となる。
となり、部分群となる。
は
によって生成されることを証明せよ。
と
によって生成されることを証明せよ。
となるため、互いに疎である。
となる整数x,yの組を一つみつけよ。
よって, 
よって 
の乗法に関する逆元を求めよ。
において、
の乗法に関する逆元を求めよ。
なので、
よって
となる。
が整数なら、
であることを証明せよ。
の位数を求めよ。
となり
であるから、答えは12となる。
が整数となるときの最小数である。








となるなら、Gは可換群であることを証明せよ。
となる。
となり、Gは可換群である。
とし、
とおく。
となることから、
となり、
となる。
となることから、
となり、
となる。
とする。
であることを証明せよ。
のとき成り立つ。
が成り立つとすると、
は以下のようになる。
とおく。
では共役であることを証明せよ。
では共役でないことを証明せよ。
では共役であることを証明せよ。
とおく。
が命題2.5.22で定義された準同型とする。
とすると、Rは
と定義すると、〜はG上の同値関係であることを証明せよ。
は互いに素とする。このとき、
であることを証明せよ。
とし、Hの元を
を不変にするGの元とみなす。この同一視により、HはGの部分群となる。両側剰余項
の完全代表系を一つ求めよ。
とする。
である最小のiを
とするとき、
が存在し、
が
という条件を満たすことを証明せよ。
が置換行列になることを証明せよ。
で
を対応する置換行列とする。
なら、
であることを証明せよ。
とするとき、
であることを証明せよ。また、
を置換
であることを証明せよ。
であることを証明せよ。



が群Gの正規部分群なら、
もGの正規部分群であることを証明せよ。


は有限群、
は互いに素とする。
が準同型なら、準同型
があり、任意の
に対して
であることを証明せよ。
を通常の乗法による群、
とおく。
を準同型定理を使い記述せよ。
を任意の実数とするとき、
と
が同型であることを準同型定理を使い証明せよ。
を演習問題2.8.1(5)で定義したものとする。
が
とおく。HがGの指数nの部分群なら、HはnGを含むことを証明せよ。
とする。
の指数2の部分群の数を求めよ。
の部分群をすべて求めよ。
の部分群をすべて求めよ。
とおく。 G/Hを考えることによりGに位数2の元が存在することを証明せよ。
に同型であることを証明せよ。
を位数2の元とするとき、
とおくと、
であり、この
によりGは